「TikTokは10代がダンスを踊る場所」。
もしそう考えているとしたら、その認識自体が、今もっとも大きな機会損失を生んでいるかもしれません。
広島を拠点に、人口約20万人の自治体で広報戦略アドバイザーを務めるなかでも、この「世代の壁」をどう乗り越えるかが常に議論のテーマになります。
しかし、最新の数字を見れば、TikTokは若者の遊び場ではなく、「消費の現場」へと進化していることがわかります。
理由1:平均年齢「39.2歳」、そして「金払いの良い大人」がいる
博報堂の調査(2025年9月発表)によると、日本国内のTikTokユーザーの平均年齢は39.2歳まで上昇しています。
しかし、より注目すべきは「年齢」よりも「支出」です。
同調査によると、TikTokユーザーのコンテンツに対する年間支出額は約11.6万円。これは主要なデジタルプラットフォームの中で最も高い金額です。
つまり、TikTokには「ただ見ているだけの人」ではなく、「可処分所得を持ち、実際に消費行動を起こす大人」が集まっているのです。
理由2:3人に1人が使い、48万社が「確実な接点」にしている
現在、日本国内の月間利用者数は4,200万超※に達しており、これは、日本の人口の約3人に1人が利用していることになります。
この巨大な市場に対し、国内の広告主数は48万社超。多くの企業が、流行(バズ)を狙うためではなく、自社のマーケティングを支える「確実な接点」として、TikTokをすでに選んでいます。
※公式発表によるデータ。ユーザー数はTikTokとTikTok Liteのユーザー数(重複を除く)。
理由3:「検索」を超えた「検討」のプラットフォームへ
使い方の変化しています。
今のユーザーは、GoogleやInstagramと併用しながら、商品購入前の「真剣な検討(Brand Consideration)」の場としてTikTokを活用しています。
データによると、この「検討フェーズ」にいるユーザーは、流通総額(GMV)の46%を生み出すほど購買意欲が高いことが分かっています。
「失敗したくないから、動画でリアルな詳細を確認する」
Web検索でスペックを調べ、TikTokで本音を確かめる。
この行動パターンが定着し始めている今、企業に求められているのは「バズる面白動画」ではなく、「信頼に足る詳細な情報」「信頼できる人からのリアルな情報」です。
「自分たちには関係ない」という古いイメージを捨て、「今、何かを求めている4,200万人」へ視線を向けてみる。
バズる必要はありません。まずは今のTikTokが「消費のインフラ」であることを正しく理解することが、新しい成果への第一歩です。
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