なぜTikTokとGoogleの数字はズレるのか?
「管理画面ではCVが出ているのに、Google Analyticsでは出ていない。」
こうしたズレは、設定ミスや計測漏れだけで起きているわけではない。
- TikTokでは成果が出ている
- GoogleやMetaでは別の数字が見える
- どれを正とすべきか分からない
SAN(セルフアトリビューションネットワーク)によって、TikTok管理画面の数字のほうが実態に近く(そして大きい)、正常な数字になっている。
これは、これまで見落とされていた「クリックしない貢献」を拾えるようになったから。
SAN(セルフアトリビューションネットワーク)とは
SAN(セルフアトリビューションネットワーク)とは、広告媒体が、自身の配信成果を自ら計測・報告する仕組みを指す。
TikTok、Google、Metaなどの広告プラットフォームは、それぞれ独自の計測ルールとアトリビューションロジックを持ち、自媒体内で成果を判断している。
つまり、同じコンバージョンであっても、
- どの接触を評価するか
- どこまでを成果としてカウントするか
は、媒体ごとに異なる。
以前はMMP(計測ツール)という「厳格な審判」のルール(ラストクリック)に従っていたが、それではTikTokが得意な「動画を見て興味を持った(が、すぐには押さなかった)」という貢献が無視されてしまう。
SAN導入により、TikTokは自社のデータに基づいて、「このコンバージョンには、動画視聴(EVTA)が寄与した」と直接報告できるようになった。
なぜ媒体ごとに数字がズレるのか
SAN構造では、各媒体が自分に有利な視点で成果を解釈する。
これは意図的な誤りというより、仕組みとしてそう設計されている。
- TikTok
動画視聴や想起を重視。TikTokは「クリック」だけでなく、「6秒以上の深い視聴(EVTA)」もコンバージョンへの寄与として計測できるため、クリック偏重の媒体とは数字が異なる。 - Google
検索や直接行動を重視。 - Meta
接触頻度やエンゲージメントを重視。
その結果、
- どの接点を「起点」と見るか
- どの時間幅まで成果とみなすか
が揃わず、数字は自然とズレていく。
TikTokの計測が「多く見える」と感じやすい理由
TikTokでは、
- 動画視聴
- 想起
- 間接的な影響
といった要素を含めて成果を捉える設計になっている。
そのため、
- ラストクリック中心の媒体
- 直接行動を重視する分析
と比較すると、成果が大きく見えることがある。ただしこれは、「水増し」ではなく、SANによってその「隠れていた貢献」が可視化された結果。
- 79%の見落とし
調査によると、従来のラストクリック(LTA)計測では、TikTokが貢献したコンバージョンの79%**が見落とされていた。 - EVTAの威力
SANでは、クリックだけでなく「6秒以上の視聴(EVTA)」を成果への貢献として計測できる。 つまり、管理画面の数字が他より多いのは、他が見落としている「アシスト」を正しく評価できているから。
SAN環境での「正しい」数字の扱い方
「すべての数字を一致させる」ことは不可能し、無意味。
以下の「使い分け(二刀流)」が正解。
- 日々の運用・最適化 → 「LTA(広告管理画面)」
AIはこの数字を見て学習する。SANによって得られた豊富なデータ(EVTAなど)をAIにフィードバックすることで、配信精度が向上。ここでウィンドウをCTA 7日 / EVTA 1日などに設定し、機械学習を回す。 - 予算配分・全体評価 → 「MMM(メディアミックスモデリング)」
媒体間の重複を除き、真の投資対効果(ROI)を見るには、統計分析(MMM)を使う。MMMで見れば、TikTokのROIはラストクリック評価の最大23倍になることも。
まとめ
数字のズレは、TikTokが進化し、より深い貢献(動画視聴)を評価できるようになった証拠。
「ズレを直そう」とするのではなく、「管理画面でAIを賢く育て、MMMで経営判断をする」という新しい運用スタイルに切り替えよう。
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